第130号 後悔は消せず

にっこり微笑むお地蔵様

第130号 後悔は消せず
 いきなりですが、最初に中村汀女(なかむらていじょ)さんの俳句を紹介させていただきます。『たんぽぽや日はいつまでも大空に』…私はこの俳句を読んだ時に、身体全体が太陽の温かさに包まれたような心地よさをを感じました。皆さんにも、少しでも春の温かさを感じていただけたなら嬉しいです。
話は変わりますが、後悔をしない方はいないと思います。小説家の香納諒一(かのうりょういち)さんの作品の中に、「後悔ってやつは消せないのさ」と、登場人物が言っていました。後悔に押しつぶされそうになることはしばしばある私ですが、後悔は消すことができないからこそ、それを踏み台にして自らの成長につなげたいと思うのです。
 始めの詩は、春の訪れを、諸手を上げて喜ぶ私を書いてみました。単純な詩ですが読んでみてください。花粉症をお持ちの方には、申し訳ありませんです。

〈風光る〉

香り漂う
梅の林で
風光る
もうすぐに
春になるなと
心はほころぶ…
満開の
桜を散らして
風光る
春は爛漫
財布の紐は
緩みっぱなし…
春選抜の
マウンドに
風光る
春の日差しの中で
額に一つ
汗光る

▽ 春になると日も長くなり、太陽の温かさが、とってもありがたいです。それに加えて、気持ちも緩んでしまうので気を付けたいと思います。
  次の詩は、見えなくなってから感じていることを詩にしてみました。自分でも驚く現象が私の中に起きているのでした。
  どうぞ読んでみてください。

〈ないものねだり〉

訪問してみると
マッサージの患者さんから
今日は部屋中に
フラワーアレンジメントがあるのよ
と言われた瞬間
花束が見たくて見たくてしょうがなくなる
サピエ図書館から
ダウンロードした音訳図書を
読んで(聴いて)いると
活字が見たくて見たくてしょうがなくなる
荒川土手を歩いていて
今朝は空が澄んでいるから
赤城山から浅間山
西は富士山までよく見えますよ
と言われた瞬間
やまが見たくて見たくてしょうがなくなる
ないものねだりなのでしょうか
子供っぽい
ないものねだりなのでしょうね

▽ 見えているときには、感じたことのなかった事が、自分の体の中に起きているのでした。これも、視力を失くした後遺症でしょうか。
  今回も最後までお付き合いくださりありがとうございました。
  小澤真人でした

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