第133号 幸せですか?!
先日、精神科医になってから中途で失明してしまった、ある方が書いた本を読みました。まだ若い1980年代生まれのその先生が言うには「今は一番幸せです。また見えるようになりたいとは思いません」と言うのです。
あなたは、今…幸せを感じていますか?幸せだと言う方は、どんな所に幸せを感じますか?幸せではないと言う方は、なぜでしょうか?
私は、幸せとは、与えられるものではなく今置かれている現状の中から、見つけ出すものだと想っています。
なぜなら、日々のつらさの中にこそ、楽しさや喜びはあるのであり、辛さという香辛料が、喜びという旨味を増してくれると思うからです。
きれいごとを書いて!と思う方もいることでしょうが、これが私のつたない経験から導き出した本音です。
初めの詩は、朝早く目が覚めてしまい、今日までに経験した、苦しかったことや楽しかったことを、じわじわと思い出したので、そのことを詩にしてみたものです。今生きていることが、なぜか夢のような気がしたのでした。
では読んでください。
〈今を生きている不思議〉
ちょっぴりだけ頑張って
仕事を終えた夜
暖かな布団に
くるまって
ぬくぬくと寝ることの
幸せを感じつつ
また明日を迎える
辛いことも苦しいことも
楽しいことも嬉しいことも
心の中で
ゆっくりと回顧して
今を生きてきた軌跡を
全身で受け止め
その不思議さをかみしめる
また明日も
肩肘張らず
生きてみよう
と…夢うつつの中で考える
▽ ある本に「三上(さんじょう)」についての説明が書いてありました。
三上(さんじょう)とは、文章を書くために考える上で、最も良い場所のことのようです。
それは、馬上、或いは鞍上(あんじょう:現在で言えば、電車に乗っているとき。と書いてありました)・枕上(ちんじょう:枕の上)・厠上(しじょう:かわやの上)が最も良いと昔から言われていたようです。
そんな中で、この初めの詩では、寝ながら(枕上:ちんじょう)で思ったことを書いてみたのでした。
次の詩は、ある面当たり前の自然現象を書いたのですが、私自身を、戒めながらも勇気づけるために作ってみました。
どうぞ読んでください。
〈いつまでもあると思うな親と金…ないと思うな運と災難〉
今朝もまた
当たり前のように
陽は昇り
陽は沈む
梅が咲けば
春は着て
梅雨が終われば
夏が来る
山に色どりが増せば
秋も深まり
赤城おろしが吹き始めれば
冬真っ盛り
水も空気も愛情も
高い所から
低い所へと
流れて行く
そうしてまた
その現象すべては
未来永劫に続くと
思い込んでいる俺がいる
己の果たすべき責任を
ほっといたままで
▽ この詩の表題の「いつまでもあると思うな親と金」は、誰でも知っているし、使ったこともあるのではないでしょうか。
しかし、その次に続く「ないと思うな運と災難」という言葉は、ご存じでしたか?少なくても私は、ある本で読むまでは、まったく聞いたことすらありませんでした。
しかし、この言葉の続きのおかげで、少しだけですが、励まされた気がします。
今回も自身の恥をさらしたところで、終わろうと思います。
またこの次もよろしくお願いします。
小澤真人でした
